2013年11月7日木曜日

同人ゲームの作り方(平星高校ゲーム制作部編) 第10回

 こんばんは。
 第10回まで来ました。
 少なくとも第12回までは続けられそうです。

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 今回は
 10:ざっくりとしたスケジュールを立てる~ゴールを決める
 です。

 タスクとおおよそのコストが把握できれば、全体の目標を定めます。
 ここはディレクターが握ってしまって構わないと思います。
 私は以下のように提案し、みんなもOKしてくれました。
 
 ・シナリオ全11話
 ・キャラクター30人+サブキャラ3人ほど
 
 これを2012年末に仕上げる!


 およそ2年弱の計画でした。
 守れなかった部分もありますが(結局、完成したのは半年遅れですので)、
 しかし、この段階で「やるべきことと期間をはっきりすること」はとても重要です。

 ゲーム製作はやるべきことが膨大で時間がかかるため、モチベーションの維持が難しいです。
 「こりゃ、終わりがないわ……」とかで心が折れてしまう可能性が高いです。
 しかし、終わりを明確にすることで締め切りの意識も高まりますし、それはすなわち製作の意欲にも繋がります。
 正直なところ、ゲームを作るのが初めてでしたら、お勧めしたいのは1年間で出来るボリュームにするということです。
 登場人物7人ほどでプレイ時間が5時間くらいで終わるのが好ましいのではないでしょうか。
 そして、続編が作れる展開がいいでしょう。1年で完成し、モチベーション高ければ、次をまた半年や1年かけて作ればいいだけです。
 とにかく実現可能なゴールを定めるのが最重要です。
 
 さて大目標をたてましたが、1年にしろ2年にしろ中間の目標が必要です。
 私たちは二度中間の目標を設けました。
 ・半年ほどでもっとも重要なパートを作成する (応援説得パート)
 ・1年弱で1話を完成させる

 期限はヒアリングした工数を元に設定するのがいいと思います。

 まずは何を目指すかといいますと、ゲームの核となるものを完成させることです。
 核ができると、自分たちが表現したいものはなんなのかが明確になります。

 私たちは応援説得パートを作るのを目標にしました。
 これにはシナリオができてないといけませんし、立ち絵もないと行けません。逆転裁判的演出や選択肢などのUIも完成しておかなければ、なりません。
 中間の目標とはいえ、なかなかに大変なものとなります。
 つまるところ、ゲーム業界だとアルファ版と呼ばれるものです(少しニュアンスが異なりますが)。
 またテストすべきこともアルファ版に入れました。

 アルファ版の完成により、メンバー全員がゲームの雰囲気を本当の意味で把握してくれるようになります。
 なにより自分達の成果を目の当たりにできるのです。
 これにより、完成までに何を作るべきかがはっきりします。
 テストすべきことも終えているので、何を残して、切り捨てるかもこの段階で判断します。

 その次はベータ版です(これまた業界用語のニュアンスとは異なると思いますが)。
 これは1話がまるまる遊べるものを目指しました。
 聞きこみ ~ ピース集め ~ 応援説得という流れです。
 これができているということは、あとは同じことを最終話まで作ればいいだけとなります。
 つまり、量産体制に入ることができる段階になったということでして、残りはひたすら時間を費やせばいいだけなので、高確率で完成にたどり着けます。
 
 またアルファやベータのどちらともサークルのみなさんに遊んでもらい、意見を集めました。
 よいところは維持しつつ、悪いところは検討して改善する場をきっちり設けることができます。


 定期的に目標を定めることは長いゲーム制作の中でモチベーションや目的の維持につながります。
 また成果や状況の把握、そして、やるべきことが明確になり、よりよいゲームの完成が目指せます。

 ぜひ、中間の目標をきっちり設定してください。
 そして、ゴールを常々意識して、制作できる環境を整えましょう。
 

 次回は……番外編として、スタピーの物量についてご紹介したいと考えています。


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