2013年11月4日月曜日

同人ゲームの作り方(平星高校ゲーム制作部編) 第7回


 こんばんは。
 昨日は新潟コミティアお疲れさまでした。
 ポストカードをもらってくださったみなさま、そしてお買い上げいただいた方々、どうもありがとうございました。

 次回参加は11月17日のデジゲー博です。
 よろしくお願いします。


 さて、しばらく間が開いてしまいましたが、第7回です。

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 7:仕様を決める に行こうと思ったのですが、
 企画の話が出てきたので、スターズ☆ピースのメカニズムについて紹介したいと思います。
 
 スターズ☆ピースは読み進めていくだけのノベルゲームとは違いますが、しかし、逆転裁判やダンガンロンパほどアドベンチャーゲームにもなっていません。
 その中間くらいにいます。
 何気なくプレイしていると気づかれない仕組みもいろいろあると思いますので、そこを知ってもらうことが企画を立て、そしてツールを決めるうえで役立つかと考えまたからです。

 
 前回話題にした「やりたいこと」であがったことに対して、企画内容を以下のように強化しました。
 
 ・スターポイント
  根底にあるのはノベルゲームでバッドエンド直行とか正解選べるまで進めないとか攻略したいキャラクターの友好度をとことんあげたいとか正解一択のプレイスタンスとあるいは
  興味ないキャラクターのルートに入りたくないからはずれを選ぼうという
  一辺倒なゲームプレイになるスタンスとは違ったものを作りたいというところでした。
  
  またスターズ☆ピースは聞きこみパートがあるがゆえに選択肢の数が膨大です。
  上で懸念していた事態がより問題になりそうでした。
  ですので、緩和させる意味ももったシステムが必要でした。
 
  スターポイントはあたりを選んでも、はずれを選んでも何かしらのポイントを得られます。
  基本的にプレイヤーは何かをもらえると嬉しいと考えます。
  なので、小さいものをどんどんあげる仕組みにしました。

  青と赤の2色あるところがミソです。
  とあるキャラの友好度の上昇を含んだ選択肢は友好度を上げたいという気持ちがあるプレイヤーにとっては悩みどころでもちろん有意義でしょう。
  しかし、友好度なんかどうでもいいプレイヤーにとってもポイントがもらえるということで、少しだけ悩むだろうと考えます。
  赤のポイントがほしいのか、青のポイントがほしいのか。あるいはどれがポイントをたくさんもらえるのか、「狙う」という機会が常に存在するようになるわけです。

  将来的にポイントを消費するシーンがあるのは分かっているので、それまでにたくさん貯めておきたいという気持ちが毎度毎度の選択肢に意味を与えます。

 ・友好度
  上述の通り、スターポイントは目に見える形でプレイヤーに知らせるようにしました。
  しかし、友好度はさすがに見せられませんでした。
  
  スターズ☆ピースでは通常選択、助っ人選択、聞きこみ選択、ピース選択などで友好度は変動しています。
  ただ、スターポイントと同じ仕組みにすると今度、この友好度が大切すぎて(上倉にとって、最大の目的でもあるので)、セーブ&ロードの繰り返しになりそうだと考えました。
  
  唯一見せるようにしたのはリザルトの場面です。
  友好度が75くらいで友達(だったかな)、150くらいで親友になるようになっていまして、そこでプレイヤーはこれまでの成果を目にします。
  リザルトはやはり重要でして、ゲームは必ずどこかでプレイヤーの行動に対して、褒め称えないとといけません。
   ※なので、どれを選んでも結果は同じような選択肢を入れてるゲームはまさしく無意味です
  普通のノベルゲームでしたら専用ルートがあるので、プレイヤーの苦労が報われるわけですが、このゲームには専用ルートはありません。
  そこでスターズ☆ピースはボーナスイラストという手段をとったというわけです。
   ※お風呂のイラストのほうがプライベートを垣間見るという点で親友っぽいかもしれませんが……なぜか友達になった時に見せてしまいましたね。ここは少し反省点です。あともう少しエロくてよかったかとも思ったりしています。
  
 ・複数ルート
  選択肢があるがゆえに、ルートの分岐ももちろんあります。
  基本的にノベルゲームは末広がりの分岐をします。
  アドベンチャーゲームは多少のブレがあるものの、一本に収束します。
  
  これを打破したいという想いがありました。
  応援説得パートではいくつもの説得の流れがあります。
  ①という証拠を出したら、相手は動揺するので、さらに②を出して倒すというAルートがあるとして、
  いきなり②を出すと相手が怒って、①も③も④も証拠を出さなきゃならなくなって苦労するBルートとか。
  手持ちの情報(ピース)によって、パターンが変わるのを心がけてます。

  もうひとつは結末が複数あるというところです。
  KさんはTくんが好き。TくんはSさんが好き。というのがあったとして、上倉の応援説得次第でどちらとくっつかが変わります。
  これにより今後の話も変わるので、ひとつに収束しなくなります。
 
  自由度の高さがウリのオープンワールド系のゲーム……あれをアドベンチャーでも、シナリオ上でもできないかと考えていました。

  結局のところ、2話、3話くらいしか実践できなかったのが残念です。
  他の話も多少は工夫していますが、そんなに大きくはないです。……時間の関係で無理でした。
  ちなみに応援説得の仕方によって、上昇する友好度がかなり異なります。
  7話とか真実を言い当てているとどかっと上がっています。
  
  自由度はそこまで上げられませんでしたが、2周遊べる工夫はできる限りやったという感じです。


 ・話の長さ
  さて、ここまで書いてきた企画のシステムの考え方はボリュームがあること前提です。
  スターズピースは1話2・3時間のが全8話(実質9話)あって、2周遊ぶ作りになっています。
  が、3話くらいで完結するとしたら? と想像してみてください。
  30人もキャラクターがいるのでリザルトはほぼ役に立たないと思います。1話で10人も友達を通り越して親友になってしまいます。
  またスターポイントもあまり役立ちません。選択肢の数が圧倒的に少ないからです。

  という具合に、自分たちの作るゲームのボリュームも考えて、プレイヤーがしっかりと遊べるシステムを用意する必要があります。
  ですので、この時点で何を作りたいかに合わせて、しっかりと企画を決めないといけないんですね。


 以上で、今回はおしまいにします。
 スタピーで考えた仕組みを参考にしてもらいつつ、役立ててもらえればと思います。


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